鶴見教育工学研究所

情報教育 (主語がデカい)

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最近学生とチャットツールでやり取りすると、(RなりExcelなりの) ここがわかりません、エラーが出ました、という時に「画面をスマホで撮った写真」が添付されてくることが多いです。「Excelファイルを提出します」と言ってGoogleドキュメントのリンクが送られてきたり (もちろん閲覧権限なし)。

ネットワークが高速化したおかげ、とも言えますが、ローカルに保存したファイルとクラウド上のファイル、PCにインストールしたアプリとWebアプリの違いが認識できていないように感じることもあります。

一方で、Pythonで機械学習、とかなんか高度なことをやっているわけで。なんかこう、土台がしっかりしていない危うさというか、全体としての情報教育カリキュラムが間違ってない? とか感じます。

別にCPUの仕組みやプログラミング思考とかを全員にみっちり教える必要はなく、むしろOSとアプリの違い、ローカルとクラウドの概念、権限と共有、スクリーンショット、エラー報告の仕方といったあたりはしっかりと身に着けられるカリキュラムがよいのではないかなと思います。社会人の新人研修でも、原理原則、理論偏重のきらいがありますが、もっと即物的なテクニックを学んだうえで、興味を持った人 (※) にさらに原理原則を教えていくほうが、理論と実践が結びついた教育になるのではないでしょうか。

※学校教育でも新人研修でも、「興味を持った人にだけ」というのは実質的に不可能なのですが。